第221回国会政府提出内閣43号公布
(法務委員会)
民法等の一部を改正する法律案(閣法第四三号)(衆議院送付)要旨
本法律案は、高齢化の進展等社会経済情勢の変化に鑑み、成年後見及び遺言の制度を国民がより利用しやすくする等の観点から、民法等の一部を改正しようとするものであり、その主な内容は次のとおりである。
一、民法の一部改正
1 後見及び保佐の制度を廃止し、事理弁識能力が不十分である者全てを補助の制度の対象とする。
2 家庭裁判所は、事理弁識能力を欠く常況にある者のため、その者がした法定の重要な財産上の行為を取り消す権限等を有する特定補助人を付する旨の審判をすることができる。
3 家庭裁判所は、必要がなくなったと認めるときは補助の制度に係る各審判を取り消すことができる。
4 家庭裁判所は、補助開始の審判を受けた者の利益のため特に必要があるときは、補助人を解任することができる。
5 補助人は、補助の事務を行うに当たっては、補助開始の審判を受けた者の心身の状態に応じて、適切な方法によりその事務に関する意向を把握するようにしなければならない。
6 普通の方式の遺言として、電磁的記録等により作成し、法務局で保管する保管証書遺言を創設する。
7 特別の方式の遺言のうち死亡危急時遺言等について、遺言する状況を録音及び録画により記録すること等を内容とする方式を追加する。
8 自筆証書遺言等における遺言者等の押印要件を廃止する。
二、任意後見契約に関する法律の一部を改正し、家庭裁判所は、明らかに任意後見監督人による監督の必要がないと認めるときは、任意後見監督人を選任しないことができることとするとともに、本人が補助開始の審判を受けたときに任意後見契約が終了するとの規定を削除する。
三、後見登記等に関する法律の一部を改正し、登記事項等に関する規定の整備を行う。
四、家事事件手続法の一部を改正し、家事審判手続に関する規定の整備を行う。
五、法務局における遺言書の保管等に関する法律の一部を改正し、保管証書遺言について、保管、閲覧、証明等の手続に関する規定を設ける。
六、この法律は、原則として、公布の日から起算して二年六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
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