第221回国会政府提出内閣61号公布
(法務委員会)
刑事訴訟法の一部を改正する法律案(閣法第六一号)(衆議院送付)要旨
本法律案は、近年における刑事事件の再審の手続をめぐる諸事情に鑑み、同手続が非常救済手続としてより適切に機能するようにするため、再審の手続等に関する規定の整備を行おうとするものであり、その主な内容は次のとおりである。
一、審判開始の決定をした裁判所は、一定の要件の下で、検察官に対し、再審の請求の理由に関連すると認められる証拠の提出を命じなければならないこととするとともに、再審の請求の手続において謄写された検察官提出証拠の複製等の適正管理及び目的外使用の禁止に関する規定を整備する。
二、再審開始の決定等に対しては、当該決定等が取り消されるべきものと認めるに足りる十分な根拠がある場合に限り、即時抗告等をすることができることとするとともに、政府は、再審開始の決定等があったときは、遅滞なく、その旨並びに検察官が当該決定等に対する即時抗告等をしたかどうか及び当該即時抗告等をした場合におけるその理由を公表する。
三、通常審における判決等に関与した裁判官を一定の範囲で再審の請求の手続及び再審公判から除斥するとともに、再審の請求についての決定に関与した裁判官を一定の範囲で再審公判から除斥する。
四、再審の請求を受けた裁判所は、遅滞なく、その請求について調査しなければならないこととし、当該裁判所は、調査の結果に基づいて、再審の請求を棄却する決定若しくは再審開始の決定又は審判開始の決定をしなければならないこととするとともに、再審請求者等は、審判開始の決定をした裁判所に対し、事実の取調べを請求することができることとし、当該裁判所は、審理終結日及び決定日を定めた上、それらの日を再審請求者等に通知しなければならない。
五、再審開始の決定が確定した事件について、無罪の判決が確定したときは、一定の範囲で、その再審の請求の手続に要した費用の補償をする。
六、この法律は、一部の規定を除き、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
なお、本法律案は、衆議院において、この法律の施行後に行われる検討の対象に例示として「再審の請求の手続における証拠の目的外使用の禁止に関する制度及び検察官が保管する証拠の一覧表に関する制度」を追加し、任意での証拠の提出又は開示に係る運用上の措置の適切な実施を附則に追加する修正が行われた。
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