第221回国会政府提出内閣52号公布
(環境委員会)
南極地域の環境の保護に関する法律の一部を改正する法律案(閣法第五二号)(先議)要旨
本法律案は、環境保護に関する南極条約議定書の的確かつ円滑な実施を確保するため、同議定書附属書Ⅵの締結に係る措置を講じようとするものであり、その主な内容は次のとおりである。
一、「環境上の緊急事態」等、この法律において用いる用語の定義を追加するとともに、事前に環境大臣の確認を要する南極地域活動に、南極地域の海域において行われる科学的調査等を追加等する。
二、南極地域活動を主宰しようとする者が環境大臣に提出する南極地域活動計画の確認申請書の記載事項に環境上の緊急事態の防止措置等に関する事項を追加するとともに、緊急時計画の提出を義務付ける。
三、主宰者の責務として、環境上の緊急事態が発生した場合の負担金等について、議定書附属書Ⅵ第九条1に規定する最高限度額まで確実に負担するための措置を講じることを追加する。また、主宰者に対し、環境上の緊急事態を防止するため、南極地域活動計画に従い防止措置をとることを義務付ける。
四、南極地域活動により南極地域の環境に悪影響を及ぼすおそれのある事件が発生した場合に、主宰者に対し、環境大臣への通報及び緊急時計画に従って措置をとること等を義務付ける。主宰者が措置をとらず、環境大臣による措置命令を経てもなお措置をとらないときは、環境大臣自ら措置をとり、要した費用の全部又は一部を主宰者に負担させることを可能とする。
五、環境大臣が環境上の緊急事態が発生したと認めるときは、直ちにその概要、とるべき対応措置等を公示の上、その内容を主宰者に通知し、対応措置の迅速かつ効果的な実施を義務付ける。主宰者が対応措置をとらず、環境大臣による措置命令を経てもなお対応措置をとらないときは、環境大臣自ら対応措置をとること又は関係行政機関の長に対応措置の実施を要請することを可能とし、要した費用の全部又は一部を主宰者が負担することを義務付ける。また、国の機関以外の主宰者が対応措置をとらず、締約国の政府が主宰者に代わって対応措置をとったときは、締約国の政府から主宰者への費用償還請求を可能とする。
六、国の機関以外の主宰者、環境大臣、関係行政機関の長、締約国の政府のいずれも対応措置をとらなかったときは、とられるべきであった措置に要すると見込まれる費用を議定書附属書Ⅵ第十二条1に規定する基金へ拠出するため、主宰者に環境大臣が定める金額を国庫に納付するよう義務付ける。
七、この法律は、一部を除き、議定書附属書Ⅵが日本国において効力を生ずる日から起算して一月を経過した日から施行する。
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