- 発言者
- 高市 早苗
- 発言者名(原文表記)
- 高市早苗
- 役職(原文表記)
- 内閣総理大臣
- 発言日
- 2026-06-02
- 会議名
- 参議院 本会議
- 発言種別
- 国会本会議
- 国会回次
- 第221回
- 発言番号
- 5
国会本会議
参議院 本会議での発言
高市 早苗(内閣総理大臣)
発言全文(原文)
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○内閣総理大臣(高市早苗君) 高木真理議員の御質問にお答えいたします。 補正予算の編成時期と中東情勢が日本経済に及ぼす影響についてお尋ねがありました。 政府としては、中東情勢への対応として、燃料油価格の激変緩和措置など様々な支援策を講じるとともに、一兆円の令和八年度予備費を活用し、この夏の電気・ガス料金支援を決定するなど必要な対応を行ってきたところです。 その上で、今般の補正予算については、中東情勢は依然として不透明である中、今後の物価動向や経済に与える影響を十分注視しつつ、与党の提言も踏まえて、国民の暮らしや経済活動に支障が生じないよう適切に判断し、必要に応じてタイムリーに対応するため、リスクの最小化の観点から万全の備えを取るべく編成することとしたものでございます。 中東情勢は依然として不透明である中、お尋ねの日本経済に及ぼす影響について予断を持ってお答えすることは困難ですが、今後の物価動向や経済に与える影響を十分注視し、本補正予算も活用しつつ、臨機応変に対応してまいります。 中東情勢等対応予備費の使途や規模、財政民主主義との関係についてお尋ねがありました。 今回の補正予算では、今後への万全の備えのために中東情勢等対応予備費を創設することとしております。この中東情勢等対応予備費は、中東情勢に伴うエネルギー価格高騰といった我が国経済への影響への対応を始め、国際情勢の変化に伴う影響への対応に使用できるようにするものです。 本予備費を活用した必要な対応策については、その規模を含め、中東情勢が不透明な中、今後の物価動向や経済に与える影響を注視しつつ、必要に応じタイムリーに対応する観点から検討していくこととしています。 その上で、予備費は予見し難い予算の不足に充てるための制度であり、今申し上げた状況に対応するために必要な予備費を確保することは、予算措置の在り方として適切かつ必要な対応と考えております。 いずれにしましても、予備費につきましては、これまでも、憲法、財政法の規定に従い、国会で予算の一部として計上をお認めいただいた上で、必要性や緊急性等を検討の上で使用決定してきており、これからも、適切な運用を行い、十分な説明責任を果たしていくことが財政民主主義の観点から重要だと考えております。 ガソリンへの燃料価格抑制策についてお尋ねがありました。 本措置は激変緩和措置であって、中東情勢、価格動向、支援の持続可能性を勘案しつつ、柔軟な対応が必要といった与党、野党の皆様の御指摘も踏まえ、今後、必要に応じ、支援単価を含め、支援の在り方を柔軟に検討してまいります。 低所得者、子育て世帯向け給付についてお尋ねがありました。 足下の物価高への対応としては、子供一人当たり二万円の物価高対応子育て応援手当等により、一世帯当たり標準的に年間八万円を超える支援を盛り込んだ昨年の経済対策や令和七年度補正予算の早期執行、公定価格に経済・物価動向等を反映させた令和八年度予算の執行に取り組んでいます。 また、今般の中東情勢を受け、本年三月から緊急的激変緩和措置によるガソリン等の価格を抑えるための補助を開始するとともに、五月二十六日には、電気・ガス料金について、標準的な御家庭で七月から九月の三か月で五千円の負担軽減となるよう、令和八年度予算の予備費を使用決定しました。 こうした様々な支援策を講じており、御提案の低所得者、子育て世帯向け給付を含め、御審議いただいている令和八年度補正予算に含まれていない新たな予算措置を行うことは考えておりませんが、引き続き、中東情勢が物価動向や経済に与える影響を注視し、経済財政運営に万全を期してまいります。 石油関連製品の供給と医療への優先供給の必要性についてお尋ねがありました。 ナフサの代替調達は従来の八五%の水準まで回復しており、川中の製品輸入も大幅に進んでおります。 さらに、昨日の会議についてのお話がございましたが、関係事業者の方々と時間を掛けて調整をした上で、シンナー、塗料メーカーに、原料のトルエンやキシレンを石油化学メーカーのみならず石油元売からも従来を大きく超える量を新たに直接供給することで、例年の需要の一・八倍の供給を可能にする旨を発表しました。 議員御指摘の塗料、シンナー以外のナフサ関連製品については十分な量の在庫が確認されており、また、塩ビ管、断熱材を含むそれら関連製品の製造事業者からは、四月まで前年と同水準又はそれ以上の供給実績があり、今後も継続的に供給できる見通しであることが発信されています。 他方、一部では、不安心理などによって供給の偏りや流通の目詰まりが生じており、塩ビ管、断熱材など相談が引き続き多いものについては、供給見通しの共有不足、実績以上の発注などによる目詰まり解消の取組を強化します。代替調達の拡大に加えて、こうした取組を通じてサプライチェーン全体での製品供給を確保して、安定的な供給を進めてまいります。 また、国民の皆様の命に直結する医薬品や医療機器、医療物資については、厚生労働大臣と経済産業大臣が連携し、代替製品を世界全体から調達するとともに、石油製品の優先供給などを通じて五十三の医療関連物資の安定供給が実現しております。 また、国が備蓄している医療用手袋については、五千七十七の医療機関等に対して最大千九百八十万枚を配布することとし、既に千百七十八の医療機関等に対して四百二十六万枚の配送手続を完了しました。 このように、国民の皆様の命や暮らしを支える分野でのお困り事一件一件、着実に解消してまいります。 政府による状況把握と国民の皆様の不安払拭についてお尋ねがありました。 石油備蓄の放出や各国からの代替調達を通じて、原油やナフサを含む石油関連製品については日本全体として必要となる量は確保できており、具体的な数値目標を伴うような節約を皆様にお願いせずとも、年度を越えて原油や石油関連製品の安定供給可能なめどが付いております。 他方、一部で生じている供給の偏りや流通の目詰まりについては、全国約一千か所の特別相談窓口や全国の地方経済産業局を通じて業種横断でサプライチェーンの情報を集約し、一つ一つ確実に解消するとともに、これらの解決事例を発信しております。 また、先ほど申し上げましたが、川中製品のポリエチレンなどや川下製品の塗料、シンナー、塩ビ管、断熱材といった製造事業者からは、四月まで前年と同水準又はそれ以上の供給実績があり、今後も継続的に供給できる見通しであることが発信されています。 このように、情報把握と有効な対応策の実行、その成果などの情報発信を通じた国民の皆様の不安の払拭に努めてまいりたいと考えております。 雇用調整助成金と医療・介護分野への支援のお尋ねがございました。 まず、雇用調整助成金に関して、コロナ禍での特例措置については、国が事業主に対し強い休業要請を行った際の異例の対応であり、今般の状況とは性質の異なるものと考えております。 中東情勢に伴う雇用調整助成金に係る休業計画届件数は、今年三月末からの約二か月間で百七十五件と、昨年四月と五月の合計三千九百三十二件と比較すると限定的であります。現時点で要件緩和や助成率の引上げなどの特例措置を行う状況にはないと考えています。 その上で、必要な方には円滑に雇用調整助成金の活用が進むよう、全国の労働局と経済産業局などがしっかり連携し、プッシュ型で情報提供を進めるなど、活用支援に取り組んでまいります。 医療機関や介護事業者などへの支援については、令和七年度補正予算において、医療・介護等支援パッケージなどにより支援を行っております。 省エネ及び創エネ、特に再生可能エネルギーについてお尋ねがありました。 省エネについては、エネルギー価格高騰への対応やエネルギー安全保障の観点から重要であり、令和七年度補正予算と令和八年度当初予算により、企業の省エネ設備投資や家庭の断熱窓、高効率給湯器などの導入を数千億円規模の予算で支援するとともに、企業の省エネ技術開発についても支援を行っています。こうした支援措置を最大限活用し、省エネ技術の開発や普及を加速してまいります。 また、エネルギーの自給率を高めるとともに、議員御指摘の創エネを推進する上で、再生可能エネルギーは重要です。ペロブスカイト太陽電池や地熱発電など、我が国が強みを持つ危機管理投資として日本成長戦略に位置付け、国内での導入を促進するのみならず、世界のエネルギー制約を乗り越える製品、技術、インフラの海外展開を強力に推進することで日本の成長につなげてまいります。 メディアを通じた国民の皆様との対話についてお尋ねがありました。 国民の皆様の情報収集の手段が多様化する中、政策内容などについて国民の皆様に丁寧にお伝えする方法として、SNSの重要性は高まっていると認識しています。一方、様々な御質問にお答えする機会として、御指摘の記者会見や国会の場での議論も重要と考えております。 多様な方法をどのように組み合わせて国民の皆様とコミュニケーションを図るのが好ましいのか、試行錯誤しながら見出してまいりたいと考えています。 国会の審議日程についてお尋ねがございました。 国会審議の進め方は国会でお決めいただくものであり、出席の要請がありましたら出席をして誠実に答弁をさせていただきます。 残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手) 〔国務大臣片山さつき君登壇、拍手〕
情報源
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