- 発言者
- 平口 洋
- 発言者名(原文表記)
- 平口洋
- 役職(原文表記)
- 法務大臣
- 発言日
- 2026-05-26
- 会議名
- 衆議院 本会議
- 発言種別
- 国会本会議
- 国会回次
- 第221回
- 発言番号
- 51
読み込み中
国会本会議
平口 洋(法務大臣)
国会会議録検索システムから取得した原文です。要約や言い換えは加えていません。
○国務大臣(平口洋君) 平林晃議員にお答え申し上げます。 まず、再審開始決定に対する検察官の不服申立てについてお尋ねがありました。 御指摘のように再審開始決定に対する検察官の不服申立てを全面的に禁止することは、三審制の下で確定した有罪判決について、一回限りの判断で常にやり直すこととなり、裁判の紛争解決機能が損なわれるなどの問題があり、相当でないと考えています。 これを踏まえ、本法律案においては、再審開始決定に対する検察官の不服申立てを原則として禁止し、当該決定が取り消されるべきものと認めるに足りる十分な根拠がある場合に限って不服申立てをすることができることとしています。 その上で、不服申立てをした場合における理由の公表や、施行後五年ごとの検討などについての法整備も行うこととしており、本法律案の規定により、検察官の不服申立てについて、より慎重で抑制的な運用が確保されることとなると考えております。 次に、再審請求審におけるいわゆる証拠開示の範囲などについてお尋ねがありました。 本法律案においては、裁判所が、再審請求者等の請求により又は職権で、検察官に証拠の提出を命じる制度を設けることとしています。 この証拠の提出命令制度においては、再審請求理由に関連する証拠が対象となるところ、関連するとは、裁判所による再審請求理由についての判断に資するという意味であり、相当の広がりを持つものです。 そのため、この制度により、審理に必要かつ十分な証拠が裁判所に提出されることとなると考えています。 なお、再審請求審は、裁判所が再審請求理由について審理、判断する手続であり、裁判所が再審請求理由との関連性を問わずに証拠の提出を命ずることができる制度は、再審請求審の審理の在り方や手続構造との整合性に欠けると考えています。 次に、送致書類等目録の開示についてお尋ねがありました。 再審請求審は、職権主義の下、裁判所が主体的に再審請求理由について審理、判断する手続であるところ、御指摘のような送致書類等目録を再審請求者側に開示させる仕組みは、再審請求審の審理の在り方や手続構造との整合性に欠けると考えています。 他方、再審請求者側が裁判所に証拠の提出命令の請求をする際の証拠の特定は、請求に係る証拠を識別できる程度のもので足りるため、送致書類等目録がなくとも十分に可能であると考えています。 その上で、本法律案においては、裁判所による証拠やその一覧表の提示命令の制度を設けることとしており、これらも活用することで、審理に必要かつ十分な証拠が裁判所に提出されることとなると考えています。 次に、証拠隠しを防ぐための措置についてお尋ねがありました。 本法律案において新設することとしている証拠の提出命令制度においては、裁判所は一定の要件の下で検察官に証拠の提出を命じなければならず、命令を受けた検察官は提出の義務を負うこととしています。 また、裁判所が証拠の提出命令について適切に判断することができるようにするため、裁判所による証拠やその一覧表の提示命令の制度を設けることとしています。 したがって、本法律案における証拠の提出命令制度は、検察官の恣意的な判断による証拠の不提出という事態が生じないものとなっていると考えています。 その上で、本法律案が改正法として成立した場合には、証拠の提出命令制度の適正な運用を確保するため、改正の趣旨、内容等について、関係機関への周知を徹底してまいります。 次に、証拠の目的外使用の禁止についてお尋ねがありました。 本法律案においては、再審請求審について証拠の目的外使用の禁止に関する規律を設けることとしていますが、謄写した書類の複製等を再審の手続やその準備等に使用することはもとより許される上、証拠の概要を口頭で伝達するなどの行為は禁止されません。 また、弁護人による目的外使用が罰則の対象となるのは、対価として利益を得る目的であった場合に限られます。 さらに、目的外使用の禁止に違反した場合の措置については、複製等の内容、行為の目的、態様等の個別の事情を考慮することとしています。 したがって、証拠の目的外使用の禁止により不当な事態が生ずることはないと考えています。 最後に、いわゆるスクリーニング規定についてお尋ねがありました。 再審請求の実情を踏まえると、スクリーニング規定、すなわち再審請求審における調査手続を設けて、再審請求理由についての審理を経た上で終局決定をすべき事件と、それ以外の事件を選別することとした上で、前者について、再審請求者側の手続保障をより充実させることが必要かつ合理的であると考えられます。 その上で、調査手続においては、再審請求の棄却事由を法令上の方式違反などに限定し、理由がないことが明らかな再審請求であっても、調査手続の段階ではそれを理由として再審請求を棄却することはできないこととしています。 したがって、御指摘のような真に救済が必要な事件が門前払いされるおそれはないものと考えています。(拍手) 〔西村智奈美君登壇〕
この発言の取得元です。原文は国会会議録検索システムでも確認できます。