- 発言者
- 高市 早苗
- 発言者名(原文表記)
- 高市早苗
- 役職(原文表記)
- 内閣総理大臣
- 発言日
- 2026-06-02
- 会議名
- 参議院 本会議
- 発言種別
- 国会本会議
- 国会回次
- 第221回
- 発言番号
- 12
国会本会議
参議院 本会議での発言
高市 早苗(内閣総理大臣)
発言全文(原文)
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○内閣総理大臣(高市早苗君) 後藤斎議員の御質問にお答えいたします。 ナフサの供給状況と産業への影響についてお尋ねがございました。 ナフサについては、代替調達が進み、従来の八五%の水準まで回復するとともに、川中の製品輸入が大幅に進んだため、四月の在庫活用を〇・一か月分に抑えることができ、現時点の中間在庫は一・七か月分となっています。このため、ナフサ由来の化学製品を含む石油製品は、年度を越えて供給が継続できる見通しです。 昨日の中東関係閣僚会議では、シンナー、塗料、塩ビ管といった川下製品ごとに川中在庫の量を公表いたしております。あわせて、ナフサ関連のサプライチェーンの川上から川下まで八つの業界団体が、四月まで前年と同水準又はそれ以上の供給実績があり、今後も継続的に供給できる見通しについて定量的に発信されている旨も御紹介しました。 加えて、目詰まりが頻繁に発生していると考えられる一人親方や工務店、自動車整備工場、パン、菓子など販売店、園芸農家、中小製造業について、地方経産局と整備局、運輸局、農政局が連携を強化し、窓口への情報提供を待つのではなくプッシュ型で、川中から川下の流通過程の実態把握と目詰まり解消に取り組んでいます。 また、議員も国土交通委員会において御指摘くださいましたように、ナフサ関連製品の調達価格高騰について幅広い産業分野においてお困りの声があることについて、政府としては重く受け止めております。 調達価格高騰については、これまでコスト上昇の価格転嫁が進むよう広く支援を行ってきたところです。 その上で、ナフサに由来する石油製品の商流が広範で多層にわたることを踏まえて、どのような措置をとることが効果的かについて検討を行いました結果、まずは、特に中間在庫の量が他のナフサ関連製品と比較して少ない塗料やシンナーの原料であるトルエンやキシレンについて、従来の石油化学メーカーからの供給のみならず石油元売からも従来を大きく超える量を新たに直接供給することで、例年の需要の一・八倍の供給を可能にすることといたしました。これにより、流通過程における価格上昇期待による価格の高騰にも一定の歯止めが期待されます。 いずれにしましても、窓口に寄せられる相談やプッシュ型支援を通じて得られる情報を踏まえて、効果的な措置を講じてまいります。 ガソリン、軽油などへの燃料価格抑制策についてお尋ねがございました。 本措置は激変緩和措置であって、中東情勢、価格動向、支援の持続可能性を勘案しつつ、柔軟な対応が必要といった与党、野党の皆様の御指摘も踏まえて、今後、必要に応じ、支援単価を含め、支援の在り方を柔軟に検討してまいります。 なお、ナフサ価格に対する補助金については、ナフサ以降のサプライチェーンが広範で多層にわたりますことから、流通の目詰まり解消を通じた供給の安定や価格高騰に対する直接的な効果が生じにくいと考えております。 ナフサ備蓄の法制化についてお尋ねがございました。 ナフサについては、揮発性が高く、年単位の長期備蓄が難しいといった特性がある一方で、基礎化学品や川中製品については在庫としての確保が可能だと認識をしております。ナフサ由来の化学製品の安定供給に万全を期す観点から備蓄の重要性は認識しており、備蓄方法や事業者支援の必要性などを含め、幅広い観点からその在り方について検討してまいります。 下水汚泥の活用についてお尋ねがありました。 下水汚泥資源のエネルギー利用、肥料利用は、経済安全保障の観点からも重要な取組であると認識しています。 政府としては、下水処理場を拠点として、下水汚泥に由来するメタンガスを活用した発電、下水汚泥から回収したリンの肥料化などに取り組む地方自治体に対して技術的、財政的な支援を行っており、このような取組を通じて下水汚泥資源を一体的にしっかりと有効利用してまいります。 肥料の安定調達に向けた国際協調、食料生産に係る気候リスクへの備えについてお尋ねがありました。 食料安全保障の確保に不可欠な肥料については、その原料の多くを海外からの輸入に頼っている中で、先ほど答弁いたしました下水汚泥や家畜ふん尿など国内資源の利用拡大、経済安全保障推進法に基づく原料の備蓄、輸入先国の多角化などを進めていますが、肥料の安定的な確保に向けて国際的な協力関係を構築していくことも重要です。 このため、これまでも塩化カリの供給余力が大きいカナダに安定供給の要請を行ってきたことに加え、先月も農林水産大臣がマレーシアを訪問し、中東が主産地である尿素の安定供給の確約を得たほか、G7における肥料のサプライチェーンの強靱化に向けた議論に積極的に参加するなど、国際的な協力関係の構築に取り組んでまいります。 エルニーニョ現象など気候リスクへの備えについては、高温に耐性のある新品種や高温障害の低減に資する設備の導入、AIを活用した栽培管理の最適化などを進めてきたほか、実際に高温や渇水の影響が見込まれる場合は、生産現場に対し、計画的な水管理の徹底などの対応を促してまいります。 また、中長期的には、気候変動の影響に左右されない植物工場や陸上養殖技術の開発、実装の加速化などを進めてまいります。 残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手) 〔国務大臣片山さつき君登壇、拍手〕
情報源
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